この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
太陽の下で
第5章 十三夜
彼女の左手は氷のように冷たくて、本当は手を握って暖めてあげたかったけど、それも怖いかもしれないと思って思いとどまった。

手を離すかどうかは彼女のタイミングを待つことにして、掴まれたままで話し始める。

「お家の方を呼びますか?」

「やめて!!」

ビックリするほどの大きな声だった。

「わかりました。ずっとここにいるわけにはいきませんから、どこか暖かくて安全なところに移りたいのですが、、、広野さんをそんな目に遭わせたのは男性でしょうか?」

小さく頷くのが見えた。

「そうですか、それは広野さんの知らない人間ですか?」

首を横に振っている。

なんてことだ、知ってる人間から…

こんなに弱っている人にあれこれ聞きたくないけど、親にも頼れないないならそう言うわけにもいかないよな。

場合によっては、病院や警察に連れていかないといけなくなる。

「広野さん、答えたくないようなことも聞きますけれど、大切なことなので許してくださいね。身体に怪我はありますか?」

僕の左手を離して、鼻水をすすりながら両腕を出した。

「少し触りますよ。」

そっと洋服をまくると、手首には何かで縛られていたのか帯状に赤くなっていて、ところどころ血が滲んでいた。

「痛かったですね。他には怪我はありますか?」

彼女が自分の身体をぎゅっと抱き締めるようにしたので、震えを止めるためか、何か思い出して辛いのだろうと思っていると、胸元の洋服に血が付いているのが見えた。

血のついた部分の洋服は、おそらく刃物で切り裂かれたのだろう。
/30ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ