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太陽の下で
第3章 三日月
新月の夜の、広野さんとの会話がずっと頭をちらついている。
彼女はなんとなくつかみどころのない生徒で、授業中も上の空であったり、そうかと思うと成績は良いし、予備校にも来たり来なかったり、なんとも気まぐれな生徒と言う印象だった。
それでも大勢の中の1人、それ以上の存在ではない。
ほんの少し、授業以外での彼女を知ってしまったから、他の生徒よりも存在感があるような気がするだけだ。
そんなことをぼんやり考えながら授業を終え、いつものように後片付けをして、おそらくいつもと同じ時間に職場を後にした。
僕は毎日同じルーティンの中で生きている。
そんな自分を、つまらない人間だと思っていたこともあったけど、最近はこんな生活が気に入っている。
新しいことも、ドキドキするようなことも、大きな感動も、そんな心が乱れそうなことは求めていないんだ。
このまま、ずっと同じ毎日のまま、いつかおじいさんになるのだと本気で思っているし、それを望んでいる。
僕の人生には異性も登場しない。
そんな僕が、この夜またも広野さんと会ってしまった。
彼女はなんとなくつかみどころのない生徒で、授業中も上の空であったり、そうかと思うと成績は良いし、予備校にも来たり来なかったり、なんとも気まぐれな生徒と言う印象だった。
それでも大勢の中の1人、それ以上の存在ではない。
ほんの少し、授業以外での彼女を知ってしまったから、他の生徒よりも存在感があるような気がするだけだ。
そんなことをぼんやり考えながら授業を終え、いつものように後片付けをして、おそらくいつもと同じ時間に職場を後にした。
僕は毎日同じルーティンの中で生きている。
そんな自分を、つまらない人間だと思っていたこともあったけど、最近はこんな生活が気に入っている。
新しいことも、ドキドキするようなことも、大きな感動も、そんな心が乱れそうなことは求めていないんだ。
このまま、ずっと同じ毎日のまま、いつかおじいさんになるのだと本気で思っているし、それを望んでいる。
僕の人生には異性も登場しない。
そんな僕が、この夜またも広野さんと会ってしまった。