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薔薇色の鎖
第1章 囚われる
「じゃあ、私をこういう風に家に入れたのも・・・セックスしたかったからなんですよね。」

私が小さくつぶやくように言うと、彼はとても悲しそうな顔をしていった。

「そうだね、結果そうなってしまったけど。
初めて会った時に、怜奈ちゃんに今まででないくらい欲情してしまった。
どうしても、この子とセックスしたい・・・どうしても手に入れたいって思ってしまって・・・ちょっと騙すような形でこんな事をしてしまったよ・・・
家に女性を入れたのも初めてだし、こんなに我慢できずに抱いてしまうなんて思いもよらなかった。」

なんか、そういう風に言っている彼は小さな少年に見えてしまって・・・

ダメだ、危険すぎるしリスクは高いし、結果私が傷つくかもしれないのも解っている。

もっといい男はいるし、もっと自分を大切にしてくれる人もたくさんいる。

そう解っているのに・・・私は完全に最初に出会った時から彼に囚われてしまっていたのに気づいた。

「聡さん・・・わたし、聡さんの事もっと知りたい・・・」

思わず、勝手にそう口が動いていたという方が正しい。

彼は驚いた顔で私を見つめる。

「彼女にして欲しいとは言わない。
好きとか愛してるとか言われなくても多分大丈夫。
だから私は10代最後で聡さんは20代最後の1年間、賭けをしましょう?」

私は彼に、何故か賭けの提案をしていた。

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