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薔薇色の鎖
第2章 飼われる
「私は大丈夫・・・すごく怖くて痛かったけれど・・・
でもどんな事があっても、この賭けからは逃げないから・・・」

私がそう言うと、彼は安心した顔をしながら吐き出すように言った。

「小さい頃からね・・・僕は大切なものができると異常なほどに執着してしまうんだ。
普段は理性でどうにかしているし、そんなに執着するようなものも作らないで生きてきた。
でもその執着は、僕の中の恋愛感情とか愛情とかとは違うものになって・・・そうだね、所有欲と呼ぶのが正しいのかもしれない。」

私の中では、その所有欲もひとつの恋愛感情のような気がしてならないのだれど、彼がそう認識できないのならば反論はできない。

黙って私はひたすら彼の言葉に耳を傾ける。

「お酒を飲んだり怒りで我を忘れる事がごく希にあるんだ・・・
いつもは我を忘れるのが怖いからお酒を自分から進んで飲んだりしないんだけど、昨日は断れない状況というかお客さんにすすめられて断れず・・・
気がついたら失神してしまうくらい玲奈を痛めつけていた・・・」

彼はそう言って、私を探るようにじっと見つめた。

まるで捨てられた子犬のような眼差しを向ける彼に、私は自然に微笑みかけて言う。

「聡さんとセックスするのは好き。
でも、無理矢理とか痛いのはやっぱりどんなに好きな人でも無理だから、もうしないでね。」
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