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薔薇色の鎖
第1章 囚われる
最寄り駅の改札の前で待っていると、緊張で胸のドキドキが止まらない。
もしかして、一目ぼれしちゃったって事なのかな・・・大して話した事もないのに。
でも、よくよく考えたら以前もこんな事があった。
私が高校でイジメにあい、万引きをしそうになっている時にヒーローのように助けてくれた人がいた。
その人はモデルってくらい背が高くて金髪で、見た目はヤンキーにしか見えなかったけれど、優しく笑う青い瞳の彼が優しくて私は彼を本当に好きになっていた。
でも彼の心の中には大切な女性がいて、その恋は叶わなかったけれど今でもいい思い出だし、たまに連絡はとりあう仲ではある。
恋というよりかは、今思えば年上のお兄ちゃん的な感覚だったのかもしれないな、とも思う。
でも今感じているこのドキドキは、あの人のときとは明らかに違うもののような気がしているから厄介だ。
しばらくそんな緊張しながら待っていると、長身でひときわ目立つ眼鏡をかけた彼が改札にいるのが見えた。
思わず視線が絡み合うと、彼は優しく笑って手を振ってくれる。
「ごめんね、短大って意外と終わるの早いんだね。
待った?」
彼がすまなそうな表情で私に言った。
私は小さく首を振って言う。
「ううん、ぜんぜん。
聡さんはお仕事だし、ほんと来てくれただけで嬉しいです。」
もしかして、一目ぼれしちゃったって事なのかな・・・大して話した事もないのに。
でも、よくよく考えたら以前もこんな事があった。
私が高校でイジメにあい、万引きをしそうになっている時にヒーローのように助けてくれた人がいた。
その人はモデルってくらい背が高くて金髪で、見た目はヤンキーにしか見えなかったけれど、優しく笑う青い瞳の彼が優しくて私は彼を本当に好きになっていた。
でも彼の心の中には大切な女性がいて、その恋は叶わなかったけれど今でもいい思い出だし、たまに連絡はとりあう仲ではある。
恋というよりかは、今思えば年上のお兄ちゃん的な感覚だったのかもしれないな、とも思う。
でも今感じているこのドキドキは、あの人のときとは明らかに違うもののような気がしているから厄介だ。
しばらくそんな緊張しながら待っていると、長身でひときわ目立つ眼鏡をかけた彼が改札にいるのが見えた。
思わず視線が絡み合うと、彼は優しく笑って手を振ってくれる。
「ごめんね、短大って意外と終わるの早いんだね。
待った?」
彼がすまなそうな表情で私に言った。
私は小さく首を振って言う。
「ううん、ぜんぜん。
聡さんはお仕事だし、ほんと来てくれただけで嬉しいです。」