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第2章 元秘書の覚悟　～反乱計画～

大田原常務を失脚させるという、木元の話しを聞き、安部の心臓は波打っていた。

安部達の会社が、長引く不景気で赤字経営が続く中、ライバル社は大躍進を続けていた
それは、大田原の手腕があってのことだと言われている
大田原はその実績を買われ、常務取締役に登り詰めた男
常務取締役となった大田原は、金と女を使い役員達を取込み、勢力を増し続けた。
...
今回の吸収合併も、大田原が仕掛けた事だった
そして見事成功させて、今ここに君臨している
そんな男を失脚させるなんて出来るのか、安部は不安にかられるのだった。

木元の言う、大田原失脚のネタは
❝快淫倶楽部❞と❝遊戯部屋❞の件
❝遊戯部屋❞とは、大田原が女と楽しむためと
お気に入りの女性社員を、調教するための部屋のことである。
...
遊戯部屋は、一等地に立つビルの１フロアにあり、５年間借りられていて
その家賃や更新料、光熱費が会社の金で賄われてるらしい
その金の流れを、風間達は1年前から、調べているとの事だった。

さらに一番のネタとなる、その部屋で調教を受けた事のある、女性社員の証言と
快淫倶楽部のステージで、見世物にされた❝淫女❞の証言
しかしさすがに、証言してくれる女性が見つからないでいた。
...
そこで、業務とは言えない快淫倶楽部への移動に、社用車を使用している事と
その快淫倶楽部を接待の場とし、多額な金を経費として落としている事
その証拠をいま、集めているらしい。