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淫欲の果てに。人妻・怜香32歳の記録
第12章 雌の身体
横たわる私の視界に今見えるのは、天井から吊り下げられた深紫色の縄だけだ。私の両足首を吊り上げる、深紫の、絡みつくような縄。
両脚は、ゆらゆらと前後左右に小さく動かせるものの、閉じることは決してできない。
首には、黒い首輪がきつく嵌まり込む。首輪中央の取手には手錠がつながれ、両手は胸の上で硬く拘束されている。

唯一身につけた衣服である、淡紫色の薄く透けたキャミソールは、衣服としての役割をまったく果たしておらず、飾りのように裸体に被せられているだけだ。
露わになった下半身の秘部を覆うものは、何も無い。茂みまでも取り去られた秘部は、自分のものか、誰のものなのかもとうにわからなくない粘液に塗れている。

こんな姿になっているのは、先ほどまで、覚えているかぎりは4人の男性に代るがわる交接されたためだ。絶頂の涙で目尻は濡れ、流れた唾液で口元が汚れている。

「やはり、怜香にはこの色が1番似合う。」
確認するかのように冬木様が縄を手に絡め、放す。冬木様の手できつく結ばれた縄が、足首に深く絡みつく。

季節は、冬になっていた。2月の寒さは骨の芯まで染み渡り、特に今年は一向に寒さが引きそうになく、いつになっても冬が明けそうな気がしない。

ひとり、また男性が近づいてくる。男性の発情の証である猛々しく立ち上がったペニスは、まるで凶器のようにも見える。
少しの間放置されたことで、身体が冷静さを取り戻しかけたと思ったのに。
太股の辺りをまさぐられると、身体に染み付いた情欲はすぐにまた発火を始め、蝋が溶けるように、淫らな液を垂れ流す。
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