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淫欲の果てに。人妻・怜香32歳の記録
第5章 青黒い部屋 淫蕩の血
「いらっしゃいませ。あ!お久しぶりです。」
入り口の扉が開き、女性のお客が2人やって来ると、皆瀬さんを交えて楽しげな会話がはじまった。
私が、隣にいる冬木という男性に何をされたのか、ここにいる人たちは誰も知らない。想像がつくはずもない。本当にあれが現実だったのか、自分でも信じがたいのだから。
女性たちの会話にいつの間にか冬木も加わり、笑い声が響く。あんなに、楽しそうに笑う人なんだ。
皆瀬さんが、こちらに目を向ける。
「怜香さんは、何か好きなこととかありますか?」
「私は…ピアノかな。といっても小さい頃に習っていただけで、今はたまに好きな曲を弾くくらいですけど。けっこう良い気分転換になるんですよね。」
「そうなんですね!冬木さんは、ピアノのお仕事をしているそうですよ。」
「本当ですか?それは、すごい…」
「レストランやイベントで弾くくらいだから、ピアニストとまではいかないですけどね。」
微笑みながら、冬木がこちらの会話に加わり、答える。
「すごいです!私、人前で弾いたことなんて子どもの発表会くらいしかないので。ピアノの音色は大好きです。」
ピアノの話で盛り上がるうちにグラスが空になり、手持ちぶさたになったためトイレに立つ。
トイレの個室で1人の空間になり、少しだけ気持ちが落ち着いた。今日はほとんど酔ってはいないけど、一向に汗が止まらず服の中に熱がこもっている。
普通に会話をする冬木は紳士的で、とても楽しそうに話し、優しく笑う。1週間前のあの部屋での同じ人物とは思えない。
それに、冬木とピアノ。意外だった。一体どんな演奏をするのだろう。
トイレから出ると、皆瀬さんと女性たちはあいかわらず盛り上がっている。
席へ着こうとすると、冬木が立ち上がり、来て。という言葉が、耳に飛び込んだ。
そのまま、私の分の会計も済ませ、冬木は店を出ていった。
私は…まるで、見えない鎖に引っ張られる動物のように、言われるがまま、バッグを掴んでSignalを後にした。
入り口の扉が開き、女性のお客が2人やって来ると、皆瀬さんを交えて楽しげな会話がはじまった。
私が、隣にいる冬木という男性に何をされたのか、ここにいる人たちは誰も知らない。想像がつくはずもない。本当にあれが現実だったのか、自分でも信じがたいのだから。
女性たちの会話にいつの間にか冬木も加わり、笑い声が響く。あんなに、楽しそうに笑う人なんだ。
皆瀬さんが、こちらに目を向ける。
「怜香さんは、何か好きなこととかありますか?」
「私は…ピアノかな。といっても小さい頃に習っていただけで、今はたまに好きな曲を弾くくらいですけど。けっこう良い気分転換になるんですよね。」
「そうなんですね!冬木さんは、ピアノのお仕事をしているそうですよ。」
「本当ですか?それは、すごい…」
「レストランやイベントで弾くくらいだから、ピアニストとまではいかないですけどね。」
微笑みながら、冬木がこちらの会話に加わり、答える。
「すごいです!私、人前で弾いたことなんて子どもの発表会くらいしかないので。ピアノの音色は大好きです。」
ピアノの話で盛り上がるうちにグラスが空になり、手持ちぶさたになったためトイレに立つ。
トイレの個室で1人の空間になり、少しだけ気持ちが落ち着いた。今日はほとんど酔ってはいないけど、一向に汗が止まらず服の中に熱がこもっている。
普通に会話をする冬木は紳士的で、とても楽しそうに話し、優しく笑う。1週間前のあの部屋での同じ人物とは思えない。
それに、冬木とピアノ。意外だった。一体どんな演奏をするのだろう。
トイレから出ると、皆瀬さんと女性たちはあいかわらず盛り上がっている。
席へ着こうとすると、冬木が立ち上がり、来て。という言葉が、耳に飛び込んだ。
そのまま、私の分の会計も済ませ、冬木は店を出ていった。
私は…まるで、見えない鎖に引っ張られる動物のように、言われるがまま、バッグを掴んでSignalを後にした。