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淫欲の果てに。人妻・怜香32歳の記録
第5章 青黒い部屋 淫蕩の血
「…っ…」
固定された上半身を上下左右に動かしても、きつく纏わりつく縄は微動だにせず、体力を消耗するだけ。動きたくても動けない、縄で縛り上げられた感覚に、頭の奥が痺れて思考能力を奪われる。
縛られている最中から続く身体の熱が冷めることはなく、むしろ放ったらかしにされることで、絡みついた縄の締め付けをより強く感じる。

正座した両脚をよじると、下半身に何かがこみ上げてくるのがわかる。
主人を待つ奴隷のような、自分の置かれたこの状況。気づけば、息が荒い。
私はただ冬木を待つことしかできない、肉塊人形と化していた。

カチャ…
しばらくすると扉が開き、冬木の入ってくる気配がする。
「どう?縛られた気分は。」
「…ぅ、わ、わかりません…」
「わからない?」

突然背後から伸びてきた手が、圧迫され弾力をもった乳房に触れると、全身の神経がそこに集まる。
尖り出した先端にそっと触れられると、感じたことのない電流が身体を走った。

「…っ…!!」
「縛った状態だと、いつもとは感じ方が違うはずだけど。」
「…ぅ、ぅ、んっ…」

赤黒く尖った先端を、軽い手つきで撫で回される。
縄で乳房を圧迫されていることで、全ての神経が乳首に集中し、くすぐったいような、痛いような…先端が敏感になりきって、おかしな感度になっている…。電流のような気持ちよさが、止まない。逃れようと身体をよじっても、縄はびくともせず、ただ剝き出しの乳房を弄ばれる。

乳房の感度とダイレクトにつながった下半身の器官へ、どくどくとこみ上げる女の欲情…。恥ずかしさと気持ちよさに耐えきれず、うつむいたまま顔を上げられない。
熱のこもった乳首を摘まれ、快楽の電流に飛び跳ねそうになる上半身を、縄が押さえつける。ただただ刺激をこらえ、唇を噛み締めて耐える。

こんなに、乳首を硬くして…。昔読んだレディースコミックにあった、ありきたりのいやらしいセリフが突然思い起こされる。
今まさに自分がとても異常で卑猥な状況に置かれていることをあらためて認識し、さらに息が荒くなってしまう。
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