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第5章 青黒い部屋　淫蕩の血

「右を、向いて。」
言われるがまま身体を右側へ向ける。右脚の縄が一瞬解かれたと思うと、足首に新たな縄を巻かれる。そのまま上へ引っ張られる、足首から伸びる縄が天井から下がるリングのようなものに通され、そのまま縄を下に引かれると、徐々に右脚が上に吊り上げられ、足を大きく開いた格好で固定されてしまった。

「……っ！！」
片足が天井から吊られているため、もうどうやっても逃れられないことへの恐怖が一瞬頭をよぎる。まさか、こんな異様な格好をしたまま、動けなくなるなんて…。

冷たい目をした冬木様が膝をつき、濡れきったパンティを、横にずらされる。開いたまま固定された股の間が、すべて露わになる。
きっと、奥の方まで全て見えてしまっている。恥ずかしい…。きちんと処理をしてきていなかったため、中途半端な長さの恥毛が濡れそぼり貼り付いているみっともない姿を、すべて見られてしまう…。

クチュ、という水音がした。生温かい男性の太い指が、愛液で熟れた割れ目をなぞる感触…。ドロドロと滲み出た潤滑液が、指の動きをスムーズに運ぶ。

割れ目をなぞられながら何度も何度も、恥ずかしい陰核、クリトリスに撫でつけられ、くすぐったくて、気持ちいい感覚が一気に流れる。

「い、いや…やめ…っ…」
やめて、と懇願する言葉は、自身が快楽を喘ぐ声にすぐにかき消された。
言葉とは裏腹に、もっと、もっとと求めるように、愛液が絶え間なく滲み出て、まるで取り込もこうとするように冬木様の指に絡みついている…。