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淫欲の果てに。人妻・怜香32歳の記録
第5章 青黒い部屋 淫蕩の血
カチャ…
「…ただいま…」
「あ、怜香、おかえり。今日早めに職場のやつらと夕飯食べてきたんだけど、こんな時間に急にお腹すいちゃってさ。冷凍のカレーがあってよかったよ。助かる助かる。」
「…あぁ、この前冷凍したやつ…」
「どうしたの、けっこう飲んできた?だいぶ疲れてる感じじゃない?」
「うん…仕事で疲れて、お酒飲みながら梨美と喋り倒してたら、だいぶ疲れたかも…」
早足で洗面所へ向かい、鏡に映った自分の顔を見る。白い肌の頬が赤らみ、目が潤みを帯びている。
ほとんど化粧が落ちているのに、自分の顔を久しぶりにきれいだと思った。
麻縄の独特な匂いが、鼻腔の奥にまだ残っているような気がする。
足首、ふくらはぎ、太股、手首、二の腕をさする。もう赤い縄痕すらほとんど残っていないのに、身体に絡みついた縄の幻影が消えない。
怜香は、淫蕩な血を持つ女。
眠りに落ちる寸前まで、放たれた言葉が頭にこびりついていた。
「…ただいま…」
「あ、怜香、おかえり。今日早めに職場のやつらと夕飯食べてきたんだけど、こんな時間に急にお腹すいちゃってさ。冷凍のカレーがあってよかったよ。助かる助かる。」
「…あぁ、この前冷凍したやつ…」
「どうしたの、けっこう飲んできた?だいぶ疲れてる感じじゃない?」
「うん…仕事で疲れて、お酒飲みながら梨美と喋り倒してたら、だいぶ疲れたかも…」
早足で洗面所へ向かい、鏡に映った自分の顔を見る。白い肌の頬が赤らみ、目が潤みを帯びている。
ほとんど化粧が落ちているのに、自分の顔を久しぶりにきれいだと思った。
麻縄の独特な匂いが、鼻腔の奥にまだ残っているような気がする。
足首、ふくらはぎ、太股、手首、二の腕をさする。もう赤い縄痕すらほとんど残っていないのに、身体に絡みついた縄の幻影が消えない。
怜香は、淫蕩な血を持つ女。
眠りに落ちる寸前まで、放たれた言葉が頭にこびりついていた。