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淫欲の果てに。人妻・怜香32歳の記録
第11章 堕落への恐怖
「怜香、そのまま、そこへ立っていて。」
お手洗いから戻ると、冬木様にそう告げられる。部屋には冬木様しかおらず、3人の男性達はいつの間にか別室へ移動したようだ。

「服を脱いで、キャミソールとパンティだけになりなさい。」
暗く深い色をした冬木様の目は、見れば見るほど、感情がわからない。感情があるのか無いのか、まったく判断できない。

冬木様の前で肌を曝すのは、未だに恥じらう。私が服を脱いだ姿を見る冬木様が、何を思っているのかわからないのも、恥ずかしいと思う一因かもしれない。

「そこへ、座るんだ、怜香。」
指示されたのは、壁際で異様な存在感を放つ装置。黒い色をした、拘束台だった。不安と昂奮が入り混じり、身体が、普通ではない状態になる。
言われた通り、台に身体を載せ、背面に背中とお尻を預ける。ひんやりとした硬さが、火照りはじめた身体を刺激する。

「足を、そこへ置いて。そう。いい子だ、怜香。」
足を置く部分に両足を載せると、太股を開いた恰好になる。恥ずかしい。羞耻心がよぎり、顔を背けたくなる。

足首と太股の黒いベルトを、冬木様が締める。壊れ物を扱うかのように、足首を片方ずつ持ち、ゆっくりと、丁寧に。しっかり締まっているか、一つひとつ確認しながら。
そのまま、両手首も、頭のすぐ横の高さで固定される。脇が露わになり、恥ずかしいが、そんなことを気にしていられるような状況ではない。

すると、先ほどの3人の男性達が姿を現し、私の方へと近づいてくる。
「…えっ…、や…」
突如、現実に引き戻されたように、微かな恐怖が頭をもたげる。

「怜香。邪魔だよな、服が。」
1人の男性が、冬木様へ何かを手渡す。それは銀色に光る鋭利な刃物だった。
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