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誰よりも君を愛する
第30章 リリアン

亜矢子がキッチンで桃の皮を剥いていると良雄が部屋から出てきた。

『亜矢子‥ミルクピッチャーある?』

『今日はコーヒーにミルクを入れるんですか?』

『いや、別な事。ガラスじゃなくて陶器の方がいいなー。』

良雄は亜矢子からミルクピッチャーを受け取るとまた部屋に向かった‥

『それ、剥いたら亜矢子も来て‥』

それから亜矢子は切った桃とアイスティ、シュークリームを持って部屋に入った‥

部屋に入るとベットの頭の上にある窓からお日さまの光が当たり、夜とはまた別の雰囲気だった。

『亜矢子、リボン違う色と取り替えたい』

そう言われて亜矢子はまた黒い椅子に座った‥
良雄は黒いリリアンの糸を長めに切ると亜矢子の赤いリボンを外した。

黒いリリアンの糸の端っこでピンク色のクリトリスを縛った‥黒い糸で縛ると亜矢子の可愛らしいクリトリスが一際目立ち、可愛らしさより妖しい女のいやらしさを感じた。
椅子からソファーへ移動するとき亜矢子のクリトリスを結んだ黒い糸の端を良雄が持つと、まるで犬のリードを引くような光景だ‥

『あん‥どうして長くしたんですか?』

『亜矢子と繋がっていたいからだよ(笑)』

亜矢子のスカートの中から黒い光沢のあるリリアンの糸を左の指に巻き付けたまま二人は座り桃を食べた。

『甘いね、亜矢子も食べな‥』

『あん‥』

亜矢子が桃を口に入れる時に良雄は指に巻き付けた糸を少しだけ引いてみた。

亜矢子は桃をこぼしそうになった。
良雄は亜矢子を見て、触れなくても亜矢子をコントロールしているような気持ちになった。
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