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獣戦記 §ju-senki§
第2章 レキザン
馬から降り、城内へ入ると
遠くから毛玉 のようなものが転がるように走ってくるのが見える。
近付いてくるそれに目を凝らせば、小さな初老の犬獣人だった。
「おぉムツキ様!お出迎えが遅れて大変申し訳ありませぬ!」
ムツキの半分程の背丈しかない犬獣人は、ペコリと頭を下げると「私はキヨと申します、ここレキザンで大臣を任されている者で御座います。」と言い優しげな笑顔を見せた
「えっと・・・は、初めまして、ムツキと申します。」
緊張した面持ちのムツキもお辞儀をする
「さてさて、遠路はるばる良くぞお越しくださいました。長旅でお疲れだとは思われますが、王への謁見を・・・宜しいでしょうか・・・?」