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Oshizuki Building Side Story
第7章 Turning point of love!
「ねぇ、陽菜。水着買うの、付き合ってくれる?」

 ……もじもじして可愛い衣里に誘われて、杏奈も一緒に終業後に飛び込んだデパートの水着売り場。
 
 ふたりの……思った以上の抜群のプロポーションと、キュートなリボンが際どいところを隠す、セクシータイプの水着の試着を見せつけられた挙げ句、流れであたしも買うことをふたりに強く勧められた。

「いや、あたしあるし! 水着だって高いんだから……」

 すると衣里がしゅんとした。

「だったら、私も買わない。ひとりだけ意気込み過ぎるのも……」
「真下ちゃん、戻さないで! 鹿沼ちゃん、ここは三人でおNEWの水着を買おうよ。真下ちゃんの(勝負の)ためにも! 自然に自然に! それが海に行くコンセプトでしょう?」

 杏奈に諭され、あたしは反論出来なくなった。

 そうだ、主役は衣里。
 彼女のために一肌脱いで水着姿になるのが友達だ。

 さらに今からテンションが下がるような「水着を着てても、海入りません。眺めてます」とも言えず、前に着た水着を再び着たら、体型崩れがわかられてしまうかもしれないと思い直し、とにかく痩せて見えそうな黒い水着を選んだものの……。

「鹿沼ちゃん、なんでスク水!?」
「……香月って、そういう趣味でもあるの?」

 2人からは大不評。

「ほ、ほらこの年では肌を露出するのってよくないなと……」

「……それは、杏奈への嫌味?」
「私、陽菜と同い年なんだけど」

 言い訳は通用せず、2人は面白がって布地が極端に少ない水着などを勧めてくるしで収拾がつかない。
 だが「太ったから、ぽっこりお腹を隠したいの」――という言葉が意外と効果があったようで、だったら仕方がないねということで路線が変更。

 全員妥協と拘りを追及した結果(あたしの水着なんだけど)、黒いワンピースを基調にして、杏奈が主張するフリフリが胸元にあり、衣里が主張する露出部分が横腹にあるという水着で落ち着いた。

 試着すると、2人の眼差しがあたしのお腹に向けられて、「これだったら隠した方がいいな」というような顔をされたのが癪だけれど!

 あたし妊娠したかもしれないんだから、お腹がふっくらするのは仕方がないんだよ……とも言えず、ただの食いしん坊なおデブに成り下がる。

 ……よし、これは来年用だ。
 今年はこれを着て、海に入らないでいよう。

 
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