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セイント・イリス ~淫辱の天使達~
第4章 友情の亀裂
 女であるセイント・イリス達は毎日髪の毛の手入れを怠った事は無い、かつてはサラサラで枝毛1つ無かった髪は精液で固まり、白く滑らかな肌も何日もシャワーを浴びていない為に、まるでワックスを頭から被ったようにカサつき異臭を放っていた。
「そんな事言ったって……もう、お終いよ」
「所詮私達には……無謀な戦いだったのですわ……」
 グリーンとホワイトの心は折れかけていた。それは他の者達も同じである。
 それでもレッドは説得を続けた。
「思い出して……アタシ達がこの力に目覚めた時の事……」
 レッドは語った。
 あれは数ヶ月前の事だった。
 しっかり屋で面倒見の良い学級委員長の赤司京子、京子の幼馴染で人気ファッションモデルの黄瀬美代、少々内気だが優しい青島加奈子、学校1の秀才で図書委員の緑屋愛梨、スポーツ万能で体を動かす事が大好きな桃井志保、教師からもクラスでも不良と呼ばれているが根は淋しがり屋の紫苑有紀、文武両道で白石財閥の令嬢の白石恵は私立大空学園高校に通うごく普通の女子高生だった。
 少女達はある夢を見た。
 それは光の女神が黒くおぞましい悪魔と戦っていると言う物だった。
 女神は長く苦しい戦いの末に悪魔の体から黒い魂を抜きだす事に成功するも自らも力尽きてしまった。
 しかし最後の力を振り絞り自分の魂で悪魔の力を7つに分けて異世界に送った。
 そしてある次元にやって来た7つの光は生まれたばかりの赤子の体に入って行くと言う不思議な夢だった。
 ただの夢かと思い気にもかけもしなかった。

 そして運命の日がやって来た。
 次元の壁を破り、ヴァイスが襲来、戦艦から飛び出したヴァイス兵が大地に降り立ち、装備していた武装で町を破壊し始めた。
 偶然美代と供に街の方に遊びに来ていた京子は避難する最中、親とはぐれて泣き出している子供を発見した。
 ヴァイス兵により建物が破壊され、瓦礫に潰されそうになった子供を京子が自分の危険も顧みず少女を助けようと飛び込んだ。
 途端体が熱くなり、眩く輝いたかと思うとレッド・イリスに変身し、ヴァイス兵を蹴散らした。
 他の少女達も運命の悪戯によりセイント・イリスに変身し、この力でヴァイスを倒して地球に平和を取り戻す事を誓った。
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