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セイント・イリス ~淫辱の天使達~
第6章 魔王の復活
 部屋の中央に連れて行かれると無理やり膝を着かれた。
 将軍ギアはその彼女達に言った。
「光栄に思え、我らが王がお前達に謁見なさるのだからな」
「ヴァ、ヴァイスの王?」
 レッドは眉を細めると少女達は顔を見合わせた。
 薄々感じてはいたが3人より上の存在がいる事は気付いていた。
ヴァイスを支配する王が目の前にいる……少女達の体は強張った。
 大幹部は左右に分かれるとベールの奥が怪しく光り輝いた。
「ヴァイス王のお出ましです」
 神官ロアの声と供にベールが上がる。
 そこにあった『モノ』を見ると少女達は身も毛もよだつ悪寒に包まれた。
「こ、これが……ヴァイスの王?」
 ホワイトの声が震える。
 今まで見た事の無い異形の生物に少女達の顔から血の気が失せた。
「ば、化け物……」
 イエローが呟く。
 すると博士Gが言って来た。
「フン、何を言っておる、我らの王がこうなっているのは言わばお前達の責なのだぞ」
「わ、私達の? そんな、どうして?」
「別に貴女方本人に責任がある訳ではありません、正しくは貴女達の力です」
 ブルーが尋ねると神官ロアは語った。
 かつてヴァイスはとある次元を侵略した。
 光と水に恵まれたその次元は1人の女神に治められ、平和が保たれていた。
 金色のウェーブのかかった腰まである長い髪、神官ロアにも引けを取らぬ美貌とプロポーションを誇る女神の名前は『クイーン・イリス』と言って、後頭部には天使の輪を象った髪飾り、首から下は虹色に輝くレオタードを纏い、上半身には女でも赤くなるほどの巨乳を覆うショルダー付のプロテクター、背中からは左右に3枚づつ計6枚の翼が生え、下半身は前が大きく開いた不死鳥の尾羽を思わせるようなスカートを穿き、両手首には黄金の腕輪、膝から下はヒールの高いブーツを履いていた。
 さらに彼女の世界には男が1人も存在せず全てが女、子供は全て虹色の花から産まれて来ると言うものだった。
 しかしそこにヴァイスが侵攻、クイーン・イリスは大軍を率いて迎え撃った。
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