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えっちな姉は俺の成長を喜んでいるらしい
第2章 口の中に!!
ニヤニヤ男の言葉に、俺は飲んでたドリンクを思わず吹き出しそうになった。
「いやいやいやいや……なんでそーなるの?」
「だってお前、随分と嬉しそうだったし。あ~ぁ。俺も代表入りしてたら、あの子のこと口説いてたんだけどなぁ。代表選手様が相手じゃあ、勝ち目はないねぇ」
やれやれと言った体で大袈裟に肩を竦める間嶋。
「そりゃお前、あんだけ誉められたら嬉しくもなるって。毎日顔を合わせるヤツが、こっちをコケにすることに余念がないなら尚更……」
「お、それってもしかして~? 例のねーちゃんのことだったりじゃなかったり!?」
急に目を輝かせる間嶋に、俺は苦笑いを浮かべてまぁそうだなと肯定した。
「いいなぁ~美人ねーちゃん! いつまで一緒に風呂入ってた!?」
「いや、だからぁ……」
根掘り葉掘り姉貴のことを訊ねてくる間嶋を適当にいなす俺は、脳裏に浮かぶ姉貴の白い肌を、一生懸命振り払うのだった。



放課後練が終わり、俺は帰宅した。
「ただいまー」
俺は玄関をくぐり、ダイニングへと向かった。
無意識に忍び足をしてしまう。
やがてダイニングに通じる扉の前に辿り着いた。
俺は軽く息を吐くと、意を決して勢いよく扉を開けた。
ダイニングには、誰もいない。
俺は思わず、ため息をついた。

あれから一週間が経った。
俺達はあんなことがあっても、驚くほど普通の姉弟として生活している。
そう、普通の。
あれ以来、俺は姉貴の裸体を見ていない。
更に言えば、姉貴は俺の躯に触れていない。
やはり、あれは夢か何かだったのだろうか?
いや、そんなはずはない。だって俺の掌には、確実に柔らかな感触が残っているからだ。

(もしかして、なかったことにしたいのかな……)
俺は徐々に、そんなことを考え始めていた。
姉貴がそう思っていても、無理はないだろう。
姉弟であんなことをする方が、どうかしてるんだ。
今後の関係を考えれば、なかったことにする方が賢明とも言える。
けれど俺は……腹が立つことに、それを残念に思っている。
俺は今日の夕飯の為に、米を研ぎにかかった。

米を炊飯器に入れ、冷蔵庫から食材を取ろうとした時、ダイニングの扉が開いた。
「……ただいま。夕御飯は大根と豚肉で煮物作るから。てか、選択肢はないけど」
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