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えっちな姉は俺の成長を喜んでいるらしい
第4章 大会の後には!!
「私はシャワーを浴びてくるから。後片付けはよろしく」
そう言い残して。
その靡く黒髪に、俺は見覚えがあった。
ランドセルを背負う俺は、親と並んで歩く同級生達の後ろを一人で歩いていた。
夕日差す校庭の砂を、半ばやけくそに、半ばつまらなさそうに蹴りあげながら。
その砂がコンクリートに変わる時、俺は校門前に立つ人物に気がついた。
「ねぇちゃん?」
セーラー服を身に纏う、見慣れた人物。
俺はたまらずその前に駆け寄る。
「帰ろっか」
姉貴はそれだけ言って微笑むと、そのまま歩き出した。
俺は笑顔でその後を追う。
夕日に輝く黒髪のことを、俺は今でも忘れられないのであった。
「小学校の頃の授業参観の時さ」
夕食の野菜炒めを食べつつ、俺は切り出した。
「いつも校門前で待ってたよな」
「そうだったか。覚えてないな」
姉貴は澄まし顔で味噌汁を啜る。
「嘘つけ!! 姉貴が中学に上がってからは毎回やってただろ!!」
俺はとぼける姉貴に、苛立ちを覚えながら俺声を荒げた。
「冗談だ……それが何?」
「わざわざよくやってたよな」
姉貴はあぁ、あれかと言って、味噌汁の最後の一口を飲みきった。
「そりゃ、家族だからね」
「……そう」
姉貴は俺の分の食器も集めると、台所へ向かった。
家族、ねぇ。
俺は席に座ったまま食器の洗われる音を聞きつつ、その言葉を脳内で反芻した。
その時、脇にあった情報端末が着信を知らせた。
俺は気だるげに画面を開くと、表示された名前に少々驚いてしまった。
『明日部活が終わった後、空いていますか? お話したいことがあるんです』
東堂からのメッセージに、俺はとりあえず暇であるということだけを伝えた。
そう言い残して。
その靡く黒髪に、俺は見覚えがあった。
ランドセルを背負う俺は、親と並んで歩く同級生達の後ろを一人で歩いていた。
夕日差す校庭の砂を、半ばやけくそに、半ばつまらなさそうに蹴りあげながら。
その砂がコンクリートに変わる時、俺は校門前に立つ人物に気がついた。
「ねぇちゃん?」
セーラー服を身に纏う、見慣れた人物。
俺はたまらずその前に駆け寄る。
「帰ろっか」
姉貴はそれだけ言って微笑むと、そのまま歩き出した。
俺は笑顔でその後を追う。
夕日に輝く黒髪のことを、俺は今でも忘れられないのであった。
「小学校の頃の授業参観の時さ」
夕食の野菜炒めを食べつつ、俺は切り出した。
「いつも校門前で待ってたよな」
「そうだったか。覚えてないな」
姉貴は澄まし顔で味噌汁を啜る。
「嘘つけ!! 姉貴が中学に上がってからは毎回やってただろ!!」
俺はとぼける姉貴に、苛立ちを覚えながら俺声を荒げた。
「冗談だ……それが何?」
「わざわざよくやってたよな」
姉貴はあぁ、あれかと言って、味噌汁の最後の一口を飲みきった。
「そりゃ、家族だからね」
「……そう」
姉貴は俺の分の食器も集めると、台所へ向かった。
家族、ねぇ。
俺は席に座ったまま食器の洗われる音を聞きつつ、その言葉を脳内で反芻した。
その時、脇にあった情報端末が着信を知らせた。
俺は気だるげに画面を開くと、表示された名前に少々驚いてしまった。
『明日部活が終わった後、空いていますか? お話したいことがあるんです』
東堂からのメッセージに、俺はとりあえず暇であるということだけを伝えた。