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えっちな姉は俺の成長を喜んでいるらしい
第6章 金髪美女の誘惑!!
「随分と可愛らしい反応だと思っていマシタが、なるほど、二人はそういう関係だったのデスね」
マリアーナは大きな笑い声を上げる。
しかしそれが途切れたと同時、彼女の瞳に冷たい光が宿ったのを俺は見逃さなかった。
「気持ち悪い」
まるで吐き捨てるように発せられた言葉。
俺はその言葉をすぐに理解することはできなかった。
「あ~あ、楽しみだった日本旅行もファッションショーも、何だか興醒めしてしまいマシタ。それでは、私は失礼しマスね」
マリアーナは踵を返すと、部屋から出ていった。
俺はその背中を、呆然と見つめることしかできなかった。
その後、最初に動いたのは姉貴の方だった。
姉貴は立ち上がると、まっすぐに俺の部屋から出ていった。
俺はその背中を、またもぼんやり見ることしかできなかったのだった。

その日、父さんと母さんは家へ帰ってこなかった。
そういうこともあってか、俺はそれ以降夕食を取ることもなく、ただ自室に籠って無為な時間を過ごした。
姉貴もおそらく、同様に。
そしてそれは、次の日の昼頃まで続いた。
打ち破ったのは、両親が帰宅した声であった。

「実はね、マリアーナが国へ帰ってしまったみたいなの」
両親が昨日帰れなかった理由は、遅めの昼食の時に母さんの口から語られた。
「理由は分からないけど、突然メールが入ってね……。国へ帰るからファッションショーには出ないってね。だから昨日は別のモデルさんの手配をして帰れなかったのよ」
理由は分からないけど……。
俺は母さんの言葉に相づちを打ちながら、その言葉を頭の中で反芻した。
もしかしたら、いやきっと俺と姉貴の件が影響しているに違いない。
そんなこと、言えるわけはないが。
少なくとも俺は、夕食の味が分からないほどのショックを受けていた。
多分、姉貴も。
『気持ち悪い』
マリアーナの言葉が、心に深く刺さって俺を抉る。
そうだ、俺は、そう唾棄されるべきことをしていたのだ。
その言葉を、俺はただ甘んじて受け入れるしかないのかもしれないのだ……。
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