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えっちな姉は俺の成長を喜んでいるらしい
第7章 男の手に堕ちて
そして盆休みが明けた。
あれからしばらくして、父さんと母さんのファッションショーが開催された。
マリアーナが帰国した穴埋めも何とかなされたようで、ファッションショーは概ね成功したらしい。
それからすぐに、俺達の両親はヨーロッパの方へとまた飛び立っていった。
向こうでやらなきゃいけないことが、沢山あるらしい。
そして残された俺達姉弟といえば……。
俺は朝目が覚めると、リビングへ朝食をとりに向かった。
リビングでは物音ひとつ聞こえない。
テーブルの上には、こんがり焼かれたハムエッグがサランラップに巻かれて置いてある。
俺はキッチンの鍋から味噌汁を、炊飯器からご飯をよそった。
「……いただきます」
そしてそれを、一人で黙々と食べる。
水切りカゴに姉貴の使ったであろう食器があることから、早々に朝食を食べてどこかへでかけたのだろう。
俺はあれ以来、姉貴の体には触れていない。
それどころか、録に口も聞いていない。
時折、頭の中でマリアーナの声が冴えるのだ。
『気持ち悪い』
あの、凍った声が。
マリアーナの言葉は事実かもしれない。
なんせ恋人同士ではないどころか、姉弟であんなことをしていたのだ。
言われて当然ともいえる。
そして今の俺と姉貴の態度の方こそが、当たり前の姉弟の関係なのかもしれない。
そう、きっとそうなのだ。
「いってきます」
俺は空になった皿を洗うと、制服に着替えて家を出た。
今日からまた、水泳部の活動が再開する。

「お久~」
「おーう」
俺は同じように、部活動が再開するために登校してきたヤツらに軽い挨拶をしつつ下駄箱まで歩いた。
しかし、気が重い。
お盆休みの時の出来事についてもそうだが、その前に起こった出来事についてもだ。
『先輩のこと……好きです!! 男性として!! 付き合ってください!!』
頭の中で反響するのは、東堂安奈の言葉である。
休みの日にあったあれやこれやのせいで、すっかり返事を考えるのを後回しにしてしまった。
でも、どちらにしろ俺はこれを断らなければいけないのだろう。
俺は今まで姉貴と口外できないことをしていた。
そしてその異常さを、マリアーナの一言で自覚させられた。
そんな今なら、東堂の告白を受けるなど不誠実であるということが分かる。
俺は上履きに履き替えながら、心の中てため息を吐いた。
(ん……なんだこれ?)
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