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えっちな姉は俺の成長を喜んでいるらしい
第7章 男の手に堕ちて
「うん、懸命な判断だ。さすがだね。……さて、別れの挨拶はもう終わりだ。行こうか、スミレちゃん。あ、それと」
佐久間先生はふと、姉貴のスカートのポケットに手を入れた。
「こういうのは、囚われのお姫様には不必要だよね」
先生は姉貴のポケットの中にあったものを、俺の方へ投げて寄越した。
俺はそれを受け止めると、手の中のそれを見下ろした。
姉貴のスマートフォンだ。
俺がそれに気を取られている隙に、二人は車の方へ歩き出した。
「待てって!! 話は終わってないぞ!!」
しかし俺の叫びも虚しく、二人は車に乗りこんでしまった。
思わず俺は、その後を追おうと駆け出してしまっていた。
無論、車のスピードに追いつくはずもなく、俺は一人公園に取り残されてしまった。
暗くなりかけている街並みに、街灯が灯りを降り注ぎはじめた。
俺はそこで、成す術なく立ち尽くしていた。
俺は、そんな何もできない自分の無力さに、苛立ちと怒りと……僅かばかりの悲しみを覚えていた。
佐久間先生はふと、姉貴のスカートのポケットに手を入れた。
「こういうのは、囚われのお姫様には不必要だよね」
先生は姉貴のポケットの中にあったものを、俺の方へ投げて寄越した。
俺はそれを受け止めると、手の中のそれを見下ろした。
姉貴のスマートフォンだ。
俺がそれに気を取られている隙に、二人は車の方へ歩き出した。
「待てって!! 話は終わってないぞ!!」
しかし俺の叫びも虚しく、二人は車に乗りこんでしまった。
思わず俺は、その後を追おうと駆け出してしまっていた。
無論、車のスピードに追いつくはずもなく、俺は一人公園に取り残されてしまった。
暗くなりかけている街並みに、街灯が灯りを降り注ぎはじめた。
俺はそこで、成す術なく立ち尽くしていた。
俺は、そんな何もできない自分の無力さに、苛立ちと怒りと……僅かばかりの悲しみを覚えていた。