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愛欲の部屋
第1章 プロローグ
「大丈夫?」
 と何度も聞かれた。
 そんなこと聞かないで欲しい。
 私の意思など関係なく、自らの欲望にのみ従って、犯して欲しい。
 確かに出血はひどかったけど、それにひるむような男は消えろ!
 血まみれの女性器に男性自身をぶち込んで突きまくれ!
 イイ、イイ、すごくイイ!
 この惨めさ、浅ましさ……
 男たちが何人いたのか、何回相手したのか、サッパリ憶えていない。
 私は突きまくられ、転がされ、異様な匂いのする、血まみれのモノをくわえさせられ、両手に握らされ、両方の乳首を同時に吸われ、発狂寸前の時を血塗られて過ごした。
 帰りに渡されたグッチのバッグには、現金で100万円と、高そうな時計とネックレスが幾つも入っていた。
 翌日は日曜だったので、私は陵辱の想い出を反芻しながら、一日中オナニーにふけって過ごした。
 けれど、と思った。
 なぜあの人たちは浣腸しなかったのだろう。
 女を自由に出来るとなったら、男はよってたかって浣腸をするのではないか。
 私には何か足りないものがあって、だから浣腸をしてもらえなかったのではないか。
 昨日まで処女だった私は、そんなバカなことを考えていた。
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