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愛欲の部屋
第1章 プロローグ
 レスポンスはすぐにあった。
 私は一流ホテルのスイートに呼び出された。
「処女ですか?」
 と、初老の紳士が聞いてきた。
「はい」
 私は顔を火照らせて答えた。
 処女だとダメなんだろうか。
「どうして、ここに?」
「お金が、必要なんです」
 これは嘘だった。
 お金なんてどうでも良い。
 男に抱かれたい。
 男たちに陵辱されたい。
 その一心だった。
 隣の部屋から男たちがゾロゾロと入って来た。
「処女だそうですよ」
「お初は私が」
「いや、私が」
 男たちの争いが始まった。
 どういう決着が付いたのかわからない。
 私は中年の、頭のはげたオジサンとまずはすることになった。
 皆が注視する中、私は服を一枚ずつ剥がれ、全裸になった。
 無駄だとは思ったけれど、胸と下は手で隠した。
 もう、あとは見てきたとおりのことが起きた。
 男の執拗な指と舌で、私は何度も何度も逝った。
 男たちの視線をさえ、舐めるように味わった。
 さすがに、男性自身を入れられたときは、快楽でなく、激痛に声を上げた。
 けれど、これだ、と思った。
 女の子の最も微妙な部分に、土足で入られ、踏みにじられる。
 男性自身で。
 この醜さ、浅ましさ、痛さ。
 犯される。
 陵辱される。
 裸の男が私の上でうごめいている。
 この醜い重さ。
 私は肉体の快楽でない、精神的な浅ましさに酔った。
 すると不思議なことに、三人目くらいからは、本当に、本当の快楽がやってきたのだった。
 もっと、もっと、して欲しかった。
 何人でも、何時間でも犯して欲しかった。
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