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愛欲の部屋
第2章 始まりのアナル
 セックスは普通の行為で、誰でもできる。
 濡れてさえいれば。
 けれど、アナルセックスは違う。
 準備のためにアナルの周りの毛を剃り、前戯どころじゃない手間をかけて揉みほぐし、屹立したモノを受け入れる。
 快楽はない。
 空隙を埋められたという満足感、信頼感。
 後ろから入れられたとき、脳天まで響く衝撃に声が上がった。
 ゆっくり、ゆっくり、腰を使われた。
 ピストンじゃない、円運動。
 グイッと押しつけられると、ハラワタの中が掻き回され、腹痛よりも甘美な、セックスよりはおだやかな良さが下半身に広がるのだった。
 もっと、と私は言った。
「もっと? こんな風に?」
 ああぁあ、何をどうされているのかわからない。
 お腹の中が燃える!
「子宮を後ろから突くよ」
 意味がわから……
 来た!
 恐ろしい快楽が……
 キャァアアァアアアァアァ……
 信じられない!
 しかも手がクリをまさぐる!
 絶妙に!
 逝く!
 逝くなんてものじゃない!
「アナルで感じるんだね」
「感じます、感じます!」
「もっと?」
「もっと、もっと、もっと!」
「変態だね」
「変態です、だから、もっと、もっと、アナルを犯して!」
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