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愛欲の部屋
第1章 プロローグ
 ミキは呆れて言った。
「バカねぇ。自分が興奮してどうするのよ」
「だって、興奮しない?」
「あ、言ってなかったっけ、私、レズなの。男と女のあんなことには何の関心もないの」
 レズという言葉に頭の芯が痺れた。
「大丈夫よ」とミキは言った。「私、好きな人がいるから。アンタはただの友だち」
「そう、なんだ」
「レズは一人に一途だから、アンタには手を出したりしない。安心して」
 それでも心の疼きは残った。
 私はネットでレズの動画を探して観まくった。
 レズの浣腸も、もちろん。
 最初は興奮したけれど、それが演技だとわかってからは飽きた。
 女が女に浣腸する意味がない。
 女が排泄するところを見て、普通の女が興奮するわけもない。
 その醒めた感じが伝わってきて、こっちも醒める。
 やっぱり男だ。
 男に、男たちに、よってたかって犯され、浣腸されたい。
 でも、病気や妊娠は困る。
 私は出会い系のサイトを渡り歩き、社会的地位のある男たちの秘密のSMクラブを見つけた。
 そして書き込んだ。
「十七歳、女子校生です。私を買って、陵辱して下さい。100万円もらえればうれしいです」
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