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嫌いじゃなかったの!?
第4章 3ページ目。
「真嶋さん、ああいうのは適当に流しておけばいいんですよ。真剣に相手をしたら…って真嶋さん?」
真嶋さんは顔を上げない
顔を上げるどころか、自分の腕を抱いて震えている
これはおかしい
すると真嶋さんは俺の前まで来て、泣きそうな顔で俺を見上げて、消え入りそうな声で
「怖かった…」
と言った。
ズキンと胸が痛む
今までのこの人のこんな顔を見たことがあっただろうか
俺は膨れ上がる気持ちを我慢できなくて、ひどく小さくなってしまった真嶋さんの体を、
今にも折れてしまいそうな細い体を、
強く抱きしめた
そうしないと、崩れ落ちてしまいそうな気がした。