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嫌いじゃなかったの!?
第4章 3ページ目。
〜杏子side〜
あの時と同じスーツの男達。
年齢もあの人たちと同じくらいで…
フラッシュバックする。
こんなにも類似した状況になってしまったら、否応無しにあの時の記憶が溢れ出てくる
あと一歩、あと1分でも佐伯さんが来るのが遅くて、もしあの人たちに体を触られていたら、私は泣き叫んでいただろう
それでも私の心を未だに恐怖が支配する
そして、つい溢れてしまう
「怖かった…」
すると佐伯さんは苦しそうに顔を歪めて、人前だというのに、私を荒々しく強く抱きしめた
男性に体を触られるのは、幼馴染の蓮であっても嫌なのに、大きな体で抱きしめられて私はひどく安心していた
そして私は佐伯さんに体を預け、嗚咽を漏らして泣いた