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Blood of Love
第3章 願い

「レース様のことをお考えになっていたんですか?」
「うん…5日も会ってないから、ちょっと寂しくて」
ルークは、レースのことを話せるたった1人の存在。
いつも相談に乗ってくれて、親身になって聞いてくれるの。
「ねぇルーク…、お父様たちにレースのことを話すのはだめよね」
私はお花で冠を作りながらルークに問いかける。
「なりません。
今のこの国でそんなことをしたらレース様とは会えなくなってしまいますよ」
「そうよね……」
言わなければ、この先ずっとバレないかもしれない。
けれど言わなければ、いつか2人とも別の誰かと結婚してしまう。
......ううん、言っても言わなくても
きっと結婚させられるわね...
究極の選択は、さほど遠い話ではないはず。
私は深いため息をついた。
そこでふと、前にレースから聞いた最盛期の話を思い出した。

