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Blood of Love
第5章 気配

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「はは、さっきのエミリアの赤面よう。ほんとに面白かったよ」
広いお花畑とたくさんのみどり。
暗闇を灯すたくさんの小さなあかり。
夜空には星が輝いていた。
「レースったら…周りの方達にすごい見られてたわ」
「だろうね。人間と吸血鬼が甘い雰囲気になってるんだもんな」
「バレたらどうするの!」
「大丈夫だって。エミリアは心配しすぎだよ」
さっきは王子様らしい雰囲気が出ていたレースも、2人だけになるとまるで少年みたいだ。
「それにしても、素敵な庭ね…」
2人の秘密の森もすごく綺麗な場所だけど
ここはなんだか神秘的で
まるで世界に2人だけになったみたい。
「ここの花は品種改良のものがあるんだ。
自然に咲いてる花もあるけどね」
「レースも品種改良したりするの?」
「うん、あるよ。ちょっとこっち来て」
レースに手を引かれるまま、私は花園を抜けていく。

