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Blood of Love
第5章 気配

そう笑顔を向けるレースに私は耐えられなくなって、
ここが吸世村だということも忘れ思い切り飛びついた。
「おぉっと...」
私が飛びついた衝撃で、2人して花園に倒れこむ。
「本当はね、自分の髪の色、無駄に目立つからあまり好きじゃなかったの。
でもレースが綺麗って言ってくれるから…私も好きになれたのよ」
「エミリアは誰よりも綺麗だよ。
...だから、離したくないし、誰にも渡したくない」
レースが私を引き寄せ優しくキスをする。
…私、なんて幸せものなんだろう。
レースがいてくれるだけで、こんなにも世界がキラキラして見える。
「今日のエミリア、一段と綺麗だよ。
赤の髪もこのドレスも、全部似合ってる」
「嬉しい。普段パーティー用でおめかししたところ見せたことなかったでしょ?
だからいつもよりおしゃれ頑張ったの!」
私は立ち上がり、ドレスをみせるようにクルッと一回転する。
すると、それと同時にお城の方からワルツが奏で始めるのが聞こえた。

