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Blood of Love
第5章 気配

「はっきりとは見えませんでしたが、おそらくパーティーに呼んだ吸血鬼かとは思われます」
「まぁ、それ以外にはあり得ないだろうな。
他の吸血鬼が易々と入れる城じゃない」
「と、なると私のあくまで推測ですが…
おそらくアランデル家の隠密かと」
「アランデル家か…」
ホットチョコレートを飲みながら
私はレースとサーターが話す内容に耳を傾けてはいたものの、
何が何だかよくわからない。
「レース、影ってさっきレースが誰かいるっていった人のことよね?
アランデル家って?」
「エミリアは心配しなくていいよ。ほら、吸血鬼の世界って色々複雑なんだ。
だから、俺たちみたいな王族をよく思わない人もいるんだよ」
「まぁ、おそらくエミリア様の血ですね。
アランデル家は他の吸血鬼より鼻が利く奴らが多いですし、王族に最も近い一家ですから、我々の弱みを探っているのでしょう」
「えっ、私の血!?」
さっきいた影っていうのは私の血を狙ってたの!?
どうして…

