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Blood of Love
第6章 アランデルの動き

「エミリア!どうしたんだ、そんな青い顔して」
考えながら走ってるうちに
いつの間にか森の中へとたどり着いていた。
汗をかいて走ってきた私を見て、レースが驚いた様子で私の両肩を掴む。
「レース……」
レースの顔を見るとなんだかホッとした。
…やっぱり、同じ吸血鬼でもレースは違う。
レースは人を傷つけたりする吸血鬼じゃない。
「…ごめんなさい。
実はさっき、アランデル家の隠密らしき吸血鬼が人世村にいたの」
「アランデル家の!?」
「ええ。女の子が襲われてて、思わず止めに入っちゃって…
ルークが助けてくれたからなんともなかったん…きゃっ!」
私が言い終わる前に、レースが私を強く抱きしめた。
全身にレースの温もりが伝わってくる。

