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僕とヤンデレ幼馴染
第1章 馴れ初め
もしまともに戦えばハッキリ言って忽ちの内に勝負は付いていたであろうモノのしかし、この時のアヤメは疲れ切っていたのと人間相手の喧嘩、即ち"実戦"を想定しておらずに心構えがまるで出来ていなかった事もあって突然、取り囲まれてしまった形となり、それでも何とか突破しようとする彼女の行く手を不良共は笑いながら遮ると、あろうことかその肩や腕に手を伸ばして掴み掛かって来たのだ。

「・・・ってぇ!!」

「にすんだよ、てめぇは!!」

「大丈夫かよ、リキ」

しかしその時、不意に後ろに立っていた男性が後頭部を抑えてよろめき、仲間の一人に凭れ掛かるがそちらを見ると何とその背後から肩を震わせた和臣が、それまで見たことも無いような怒りの眼差しで不良共を睨み付けていた。

「うぅ・・・」

「ちっ・・・」

(なんてガン飛ばしやがんだ・・・!!)

二人は舌打ちするとふら付く男性を両方から抱えたまま足早に立ち去って行った。

「・・・大丈夫?」

「あ、有り難う・・・」

彼等が居なくなると漸く力を抜いた和臣がアヤメへと向き直るがこの時、彼は父親の言い付けで偶々近くの酒屋まで純米酒吟醸酒やビール等を買い出しに行かされたのであり、その帰り道で女性の叫び声が聞こえて来た為に急いでそちらへと向かった所、現場に遭遇したと言う訳である。

「駄目だよ、一人歩きなんかしちゃ・・・!!」

「う、うんごめんね、気を付けるよ・・・」

助けて貰った事に加えて普段とは逆に兄の様な毅然とした態度で叱られた為にシュンとなってしまう少女であったが正直、この少年の持つ底力や芯の強さ、凄絶さに触れた少女は初めて彼に"男"を意識したのであり、そしてそれはずーっと彼女の頭の中を巡り続けていたのだ。

和臣の事を考えていると心臓がドキドキと高鳴って自分でもどうしようも無くなってしまうが一方で和臣自身はただ"この人を守らなければ!!"と言う一心で手を出したのであって、それが済んだ後は特に変に意識をする事も無く、同じように毎日を繰り返していたのである。
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