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僕とヤンデレ幼馴染
第9章 第二章 まさに御近所物語
「久し振りだね、兄さん!!」

「ご無沙汰しています、お義兄さん」

「やあ和臣にアヤメちゃん、久し振りだな。随分綺麗になったな!!」

ウテルス結合を果たしてから一ヶ月程経ったある日、和臣は久方ぶりに帰省して来た兄忠と会う為に、石動の屋敷からアヤメと共にやって来ていたのだが既に成人している彼は事も有ろうに東京都の地酒の内、"澤之井・純米吟醸"と"多摩自慢・山廃純米"を家に持参しており、それを両親に進めると同時に自らもガブガブと煽っていた。

だから二人が坂本の家に着いた時には少しだけ、顔が赤くなっていたモノの流石に酒豪の坂本一族はこれしきの事でベロンベロンに酔っぱらう事は無く、忠の様子も普段と変わらぬモノだったのだ。

「うふふ、何時も和臣に愛されてますから・・・」

「に、兄さんも幸せそうだね!!」

「ん?ああ、まあな。そりゃあんなに可愛い奥さんが居るからな、幸せに決まってるさ。しかしお前さん達だって中々のモノじゃないか、見ていて少し焼けるぞ」

「うふふふ、うふふふふふふふ・・・っ!!」

「えへへへ、えへへへへへへへ・・・っ!!」

幸せオーラの漂よう二人を少しからかってやると顔を赤らめつつ少女がとんでもない発言をしでかすモノの、それを遮るかの様に必死に和臣が別の話題へともって行くが、しかし満面の笑みで頷き、その美しさに艶やかさまでが出ている彼女に対して心なしか少年は少し疲れているようにも見えるが果たしてそれは事実であり確かにあの日以来、一見するとアヤメは落ち着いたように見えた。

しかし実際は二人きりになると前にも増してベッタリとするようになっており、それ処かやれ"喉が乾いたから唾を飲ませて欲しい"だの"和臣の履いた後のパンツを履いて来た"だのそのヘビー級のヤンデレっ振りを恙無く発揮して日々、少年にがぶり寄って来ていた。

しかしこれ等はまだ良い方で、先日等はは朝から何やらガチャガチャしていると思って台所へ見に行くと何と彼女がお弁当を作ってくれていたのである。

「うわぁっ、有り難う。滅茶苦茶嬉しいよっ!!」

「うふふっ、和臣ったら。でもダ〜メ、後でね!!」
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