この作品は18歳未満閲覧禁止です
![](/image/skin/separater40.gif)
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
夜伽月 よとぎづき
第7章 秘密
![](/image/mobi/1px_nocolor.gif)
「馬鹿者っ。大きな声を出すな。まずは、ここから早く離れることだ…」
透がすかさず月の口を塞いだ。
「そうですね…詳しい事情は後ほどに致しましょう」
清賢は声を顰め、見張りの者達の様子を透るとともに見ていた。
「ここから少し先に馬を連れてきたのだ」
透は、真っ暗な森の中を指さして囁いた。
「夜伽様は、今は歩ける様な状態では、ございません」
清賢は、月を抱きかかえながら答えた。
「そうだろうな…」
透は意地悪く言ったが、それは月の耳には入らなかった。
「お…降ろして!自分で…歩く…わ」
…私のせいで、轡さんはあらぬ疑いを掛けられて殺されたの?
清賢が、そんなことをするとは思えなかった。しかし、かんざし婆が、清賢を嫌っていたことを考えると複雑だった。
「夜伽様っ!無理ですっ」
清賢が止めるのも聞かず、ふらふらと月は歩き出した。
「馬鹿は死ななきゃ治らないというが…本当の様だな」
透は、冷たく言い放った。
「う…煩い…」
あらぬ方向に歩き出した月の前に清賢は、回り込むと再び歩き出した。
透がすかさず月の口を塞いだ。
「そうですね…詳しい事情は後ほどに致しましょう」
清賢は声を顰め、見張りの者達の様子を透るとともに見ていた。
「ここから少し先に馬を連れてきたのだ」
透は、真っ暗な森の中を指さして囁いた。
「夜伽様は、今は歩ける様な状態では、ございません」
清賢は、月を抱きかかえながら答えた。
「そうだろうな…」
透は意地悪く言ったが、それは月の耳には入らなかった。
「お…降ろして!自分で…歩く…わ」
…私のせいで、轡さんはあらぬ疑いを掛けられて殺されたの?
清賢が、そんなことをするとは思えなかった。しかし、かんざし婆が、清賢を嫌っていたことを考えると複雑だった。
「夜伽様っ!無理ですっ」
清賢が止めるのも聞かず、ふらふらと月は歩き出した。
「馬鹿は死ななきゃ治らないというが…本当の様だな」
透は、冷たく言い放った。
「う…煩い…」
あらぬ方向に歩き出した月の前に清賢は、回り込むと再び歩き出した。
![](/image/skin/separater40.gif)
![](/image/skin/separater40.gif)