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二兎を追って落ちた穴
第3章 清算
「レンに電話しろよ」

それすらも、私こそ待ちわびていたことです。震える指でかけてみると、たった2コールで出たのですからタクヤも驚いた風でした。

「もしもし、レン?」
「大丈夫?あの、俺までなんだか落ち着かなくて」
「うん、平気よ。お母さん、私に会えて、かえって嬉しいくらいですって」

平気じゃないよ、レン。私これから、こんなに一方的な体位で、されようとしている。それも、身体中に愛の証を付けられてから。そのくせゴムさえ付けてもらえない。無理やりに見える?それとも求め合ってる?あなたがこの場にいたら、私を助ける?それとも罵って捨てる?

タクヤは目を光らせて腰を浮かせ、狙いを定める。私は全く平静を気取って、逆に挑むような視線を交わしながら、話を続けた。

「ちょっと咳き込んでない?」
「風邪もらっちゃったかしら。でも平気。安心して」
「俺、寂しくて。明日のこと、色々考えてたんだ。帰って……これない?」
「私も寂しいの。一緒ね。ごめんね。できるだけ早く帰るから。待ってて?」

そう、待ってるの。レンのことも、タクヤのことも。

「じゃ、病院だから。切るね」

返事を待つことなく放り出すと、長い間待たされた私に――タクヤに電話してからではない、この拷問のような6ヶ月の間で発酵しきった私の中に、ついに男性が私に飛び込んできた。異物感などない、あるべきものが戻ってきただけだ。引き込むように中がうねる。

「俺の名前も呼べよ!」

ズシンと、ベッドまで割るような上からの一撃。ああ、なぜこうまで?私は、シーツをむしるようにして顔を背け、彼の望むままに泣きわめき、完全に彼のものになっているのに?私にはわずかな抵抗も許されない。日常のどこにもない、男性の身勝手な行為のためだけに発明された姿勢を取らされて、「使用」されているのに?

「タクヤぁ……!」
「俺にされてどんな気持ちか、言えよ!」
「気持ちいい、気持ちよくて、幸せ!」

嘘じゃない。何度も絶頂していた。いまはもちろん、レンに電話しているときですら、タクヤの肌を感じて……。

「あいつとやったんだろ?どっちが気持ちいいんだ?」
「タクヤよ……」
「前はそんなにすぐ答えなかった……!」
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