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想いのカタチ
第3章 君にできる事
僕の教室からは彼女の教室が良く見える。
別れたあとも否応なしに見えてしまう。
彼女を忘れられない僕は、別れた後も女々しくも彼女を目で追ってしまう。
そうやって彼女を見ていると、彼女が誰を見ているのか分かってしまう。
彼女の目線の先にはいつも彼がいた。
そして彼の目線の先にも彼女がいた。
だけど、2つの目線が絡み合うことはなかった。
『振り向け!』と何度心で叫んだことか。
振り向いてお互いの目線が交われば関係が進展するはずなのに卒業するその日まで交わることはなかった。

卒業式当日。
今日もお互いに絡み合うことのない目線を送り続け彼女は寂しそうに微笑んだ。
その表情を見て僕は怒りがこみ上げてきた。
彼はいったい何をしているのかと。
2人の気持ちがお互いにあるのは僕でさえ分かっていた。
不本意だけど2人がつきあって幸せになればいいとさえ思った。
だけど彼は何も言わない。
何もしない。
彼女を泣かせてばかりだった。
おせっかいかもしれないけど、僕が最後に動くことにした
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