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想いのカタチ
第3章 君にできる事
どんどん怒ればいい。
そして何も考えずに走りだせばいい。
君たち2人は考えすぎて動けなくなっているだけだから。
僕が彼女を手放したことは間違いじゃないと示してくれ。

「君にその権利がある?自分の気持ちも彼女に伝えられない弱い君が!!どれだけ彼女を泣かせてるか分かってる?」

彼の目が変化していくのが分かる。
最後の一言。
これを言えば完全に彼は動く。

「そんな君に文香は渡せない!!」

「お前には渡さない…あいつが俺の事好きじゃなくても…おれが守って見せる」

そう吐き捨て、僕は軽く突き飛ばさる形で倒れ込んだ。
上から刺さる視線を感じて顔を上げると悔しそうな彼の顔があった。
僕は意地悪く笑って見せる。
その瞬間、彼は僕に背を向けて足早に目の前から消えていった。
誰もいなくなった場所で僕は大きく息を吸う。
こんなに熱くなったのは初めてで疲労感が半端じゃなかった。

「僕もお人よしだね…」

一連のやり取りを思い出したら笑いが止まらなかった。
可笑しすぎて涙が止まらない。
次から次へと流れる涙を拭うことなく僕はただ天を仰いでいた。
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