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想いのカタチ
第4章 きっと、あなたは私を好きになる
彼の腕を掴み、私の方に顔を向けさせる。
やっと彼の目線が私を捉える。

「今の言葉。君に言ってるんだけど?分かってる?」

一切目を逸らさない彼をやっぱり好きだと自覚する。

「文香のため??違うでしょ?自分が文香から解放されたいだけでしょ?」

「…ちがう…」

絞り出すような言葉に私の気持ちが震える。
私だったら絶対にそんな顔をさせない。

「違わない。人の幸せを願うことは良いことよ。だけど間違えちゃダメ。文香が則孝と付き合っても君は幸せになれない。つらい思いが続くだけ」

彼の腕を使って立ち上がり同じ目線に立つ。
優しく微笑むと、彼が驚いたように目を見開く。

「君には関係ないことだ」

「私は…ずっと君を…貴方を見てた。貴方が文香をみてるように…」

私は一呼吸おいて人生で最後であろう愛を告白する。

「私は貴方が好きです。貴方が今は文香を見ていても構わない。貴方の幸せを願って引く気もない。私が…貴方を幸せにしたい。私のこの手で幸せにしてあげたい…それが私の幸せに繋がるから」

彼は私の言葉を理解しようと考える。
私の想いが少しでも届けばそれだけで十分だ。
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