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想いのカタチ
第5章 愛しい私の未来の旦那様
「高校の時と何も変わっていない二人を見て…歯痒かった。」

「則孝も一緒だったの?」

「話して飲んだのは文香だけ…篠宮は…偶然だろうけど、僕と文香が一緒にいるのを見てた」

「もしかして…また煽ったりした?」

「うん…」

慶介が話したいことがなんとなく読めた気がした。
文香との話の内容を詮索するつもりは全くない。
2人だけしか分からないこともきっとあるから。
それに対して嫉妬したり、慶介を攻めたりする気は毛頭ない。

「文香の顔を覗き込んで髪についているごみを取るフリをした…こんな風に」

私の身体を自分の方に向けさせ、慶介が顔を傾ける。

「後ろから見たらどう見える?」

「えっ…キスしてるように見えるかな?…」

「うん。少しじゃれあって、僕と篠宮の目が合った時に…微笑み返した…」

慶介のしでかしたことに笑いが出る。

「慶介、性格悪すぎっ」

「そんなこと言わないで…僕が一番落ち込んでるんだから」

はぁとため息をつく慶介が本気で落ち込んでいる。
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