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想いのカタチ
第1章 伝えてあげたい言葉
「ゴミがついているよ」
前髪についていたゴミを取ってあげる。
だけどそれは嘘。
髪には何もついていない。
少し彼を動揺させる罠。
少し前から篠宮が僕たちの後をつけてきていることに気が付いていた。
反対側の道を僕たちと同じ歩調でずっと歩いていた。
だからわざと彼から見たらキスをしているように見せかける。
昔みたいに彼を煽る。
これで何も行動を起こさなければそれでおしまい。
目線をずらして彼を凝視する。
目と目が合って、僕は微笑んでみる。
彼の表情が一変する。
それでいい。
僕は顔を上げ文香の髪の毛を撫でる。
「相変わらず、きれいな髪だね。こうやって撫でるのが好きだったんだよ」
甘い声をかけると文香の顔が赤らむ。
俺の腕に触れ軽く押してくる。
「もうやだぁ~。慶介口上手すぎ」
お互い笑いあいながら青信号を渡って歩き出す。
軽く振り返ると彼は悔しそうな目で俺たちを睨みつけていた。
前髪についていたゴミを取ってあげる。
だけどそれは嘘。
髪には何もついていない。
少し彼を動揺させる罠。
少し前から篠宮が僕たちの後をつけてきていることに気が付いていた。
反対側の道を僕たちと同じ歩調でずっと歩いていた。
だからわざと彼から見たらキスをしているように見せかける。
昔みたいに彼を煽る。
これで何も行動を起こさなければそれでおしまい。
目線をずらして彼を凝視する。
目と目が合って、僕は微笑んでみる。
彼の表情が一変する。
それでいい。
僕は顔を上げ文香の髪の毛を撫でる。
「相変わらず、きれいな髪だね。こうやって撫でるのが好きだったんだよ」
甘い声をかけると文香の顔が赤らむ。
俺の腕に触れ軽く押してくる。
「もうやだぁ~。慶介口上手すぎ」
お互い笑いあいながら青信号を渡って歩き出す。
軽く振り返ると彼は悔しそうな目で俺たちを睨みつけていた。