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想いのカタチ
第10章 母親の想い
「で…結婚しようと思ってる。……良いよ…な…?」
許してくれるとは思っているが、緊張して疑問形で投げかけてしまった。
母さんは少し思案顔で、いつまでたっても口を開こうとしない。
文香は俺の服を掴んで心配そうな表情をして俺を見た。
「母さん…?」
俺の言葉に母さんは、困ったような…なんとも言えない笑顔を見せた。
「ごめんなさいね…なんか…戸惑っちゃって」
戸惑うの一言に文香の身体が震えたのが分かった。
それが母さんにも伝わった。
「違うのよ、文香ちゃんがお相手で戸惑ってるんじゃないのよ」
慌てて否定する。
だけど、何に戸惑っているのか俺にも文香にも分からなかった。
「ごめんなさいね。まだまだ子供だと思ってたのに好きな相手を…結婚したい相手を連れてくるようになったんだなって思ったらね。…小さい頃に父親を亡くしてね…文香ちゃんは知ってるわよね」
「はい…則孝さんが入院している時に、クラスの子たちとお見舞いに行きました。それからのつきあいになりますから」
そうだ。
あの時、病院にきてくれたから親しくなれた。
じゃなければ、こんな風に好きになる事もなかったのかもしれない。
許してくれるとは思っているが、緊張して疑問形で投げかけてしまった。
母さんは少し思案顔で、いつまでたっても口を開こうとしない。
文香は俺の服を掴んで心配そうな表情をして俺を見た。
「母さん…?」
俺の言葉に母さんは、困ったような…なんとも言えない笑顔を見せた。
「ごめんなさいね…なんか…戸惑っちゃって」
戸惑うの一言に文香の身体が震えたのが分かった。
それが母さんにも伝わった。
「違うのよ、文香ちゃんがお相手で戸惑ってるんじゃないのよ」
慌てて否定する。
だけど、何に戸惑っているのか俺にも文香にも分からなかった。
「ごめんなさいね。まだまだ子供だと思ってたのに好きな相手を…結婚したい相手を連れてくるようになったんだなって思ったらね。…小さい頃に父親を亡くしてね…文香ちゃんは知ってるわよね」
「はい…則孝さんが入院している時に、クラスの子たちとお見舞いに行きました。それからのつきあいになりますから」
そうだ。
あの時、病院にきてくれたから親しくなれた。
じゃなければ、こんな風に好きになる事もなかったのかもしれない。