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想いのカタチ
第11章 永遠の愛を誓うよ
鏡越しでも目と目が合えば気恥ずかしい。
お互いが顔を赤らめて、初めて付き合いだしたときの事を思い出す。
長い片思いが実ったあの夜。
初めてを則孝にささげた。
そして『俺が最初で最後の男になるから』とプロポーズ並みの言葉をくれた。
その通りに、私は則孝以外の男を知らない…
それでいいと思っている。
だって、則孝以上に好きになる相手はきっと現れないから……

「何考えるんの?」

「あっ…ごめん…色々と思い出してたの…長い片思いだったなぁって…」

「本当だよなぁ…知らないのは俺らだけ?だったらしいし…やっとここまでこれたって感じだよな…。」

「うん。こんな日が来るなんて…あの時の私に教えてあげたい」

「俺もっ」

ふたりは見つめ合って笑った。
昔を懐かしみ、今を噛みしめる。

「なぁ…文香…」

笑っていた則孝が急に真剣な表情で私を見つめた。
なんだろうと顔を上げて則孝を見れば、則孝が私を立たせて抱きしめてくれた。
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