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Snake and Sun --- 蛇と太陽
第2章 穏やかな日々と不穏
「ア、アレクセイ様、お務めご苦労様です」
「……団長殿も、いつもご苦労様です」

ルークが丁寧にお辞儀をしながら横を通り過ぎようとするアレクセイに挨拶すると、彼はぴたりと立ち止まって、表情を変えずに機械的な口調で上記を言った。

感情が読めなくて、まるで冷たいロボットのようだ。ソラはアレクセイのこの冷たい雰囲気が苦手で、さらにキスしようとしていたところを見られていたことに恥ずかしくなり、頬を染めて俯いていた。


「愛し合う2人にとって、場所など関係ないようですね」

モノクルの奥に光る鋭いサファイアの瞳が、2人を厳しく射る。
ルークは居た堪れず「申し訳ございません」と頭を下げ、萎縮して身を縮こませた。
一方のソラは、嫌味を言われる筋合いはないとばかりに顔を上げてアレクセイを睨みつけようとしたが、ばちりと目が合うと、その冷たい眼光に身が竦むばかりであった。


「……以後気を付けるように。それとソラ様、お伺いしたいことがございますので私と一緒に来て頂けますか」
「…え、あ……分かったわ」

有無を言わせない厳しい口調で言われ、ソラは二つ返事で頷く。

アレクセイが歩き始めるのと同時にソラもそれに続くが、ルークに目配せして、すれ違いざまに軽くウィンクを仕掛けると、ルークはまたドキリとして頬を赤くした。

その初々しい反応が面白くて、ソラは笑い声を押し殺しながら、幸せに満ちた感情が胸いっぱいに溢れるのを感じつつ、アレクセイの後をついて行った。



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連れてこられたのはアレクセイの自室だった。
そもそもあまり人付き合いが好きではなさそうなあの冷たい宰相が、書斎や応接間ではなく自室に、しかも姫君を招き入れるなど、普通に考えたらおかしいことではあるのだが、ソラは特に何も考えずに中に入った。

「もっと書類やら本やらで汚い部屋かと思ったけど、そうではないのね」
「書斎のテーブルは予想通りの散らかりようです。暖炉側のソファにお掛け下さい、お茶を淹れます」

座っている本人が見えなくなるくらいに高く積み上げられた本や書類が並んでいる、という部屋を想像していたのだが、特にそういった訳ではなくキレイに片付けられた部屋であった。
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