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甘えた
第1章 01
「長谷川くんと順調?」

「うん。とっても優しくしてくれるよぉ。ふふ」

はにかみながら幸せそうな笑みを零す。

「なら良かった。ゆめとはクラス違うから様子がわかんないけど…なんでも相談に乗るからね?」

女子たちから嫌な事をされていないか?…傷ついてないか?…そういう意味を含めて問いかけると、ベッドに腰かけた結愛花は下唇をぎゅっと噛み締め瞳を曇らせた。

言いたい事を我慢するように閉ざされていた口からようやく言葉が出る。

「だ、大丈夫だから…心配しないで、とわちゃん。銀河くんも守ってくれてるし…」

ぎんがくん…?そっか、長谷川くんのこと、そう呼ぶようになったんだ…

「そ、それに銀河くんの隣にいる以上…強く…ならないと…」

あたしに甘えたくなる気持ちを抑え込むかのように、自分の力で頑張ろうと振り絞りながら…ゆっくりと言葉を吐く。

結愛花が変わってきてる。

泣き虫で甘えんぼだった結愛花からそんなセリフを聞く日が来るとは。
恋って凄いな…すごいな長谷川くんの力は。

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