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甘えた
第7章 07
「おいで。九九の勉強しよ」

腕を取られて黒い大きなソファーへと連れて行かれた。
向かい合わせに座らされる。そして何故か正座をするあたし。


「いくよ?」

莉壱が顔を近づけてきた。鼻先が付きそうな距離。

近い、近い…こんなに近寄る必要ないでしょ…


「5×9」

「…45」

「正解」

ちゅっと唇が触れた。


「もっとテンポ良く。7×4」

「28」

ちゅっ

「3×2」

「6」

ちゅっ


顔を近づけたのは、そーいうことかっ!いちいちキスする必要性なんか無いのにぃ。
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