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甘えた
第7章 07
「味付けするね」

わざと、塩とケチャップは少なめに。

「味見してみて」

スプーンを渡すと、掬ってふぅふぅしてから口に含む。

「うーん、薄いかな?」

塩を渡すと莉壱は見よう見真似でひとつまみ振りいれる。味を馴染ませると、またふぅふぅして味見をする。

伏目がちにすると長い睫毛がいっそう引き立ち、細い息を吐く唇も色っぽく、綺麗な横顔を見せる。

ずっと、この顔してればいいのに…

「なに?」

あたしの視線に気が付くと横目で睨み付ける。

本人は睨んでるつもりはないんだろう…目力が強いというか、きついというか…今までそうやって人を睨んで生きて来たんだろうか?

「綺麗だね…」

「もうちょっとかな?」

あたしの言葉に反応せず、塩をもうひとつまみ追加した。
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