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甘えた
第8章 08
両腕を腰に廻され体が引き寄せられる、顔が真正面に…
近い、近い、近いっ!!

「3日間我慢したよ?」

顔に息がかかる。

「ちょ…」

一歩下がると、一歩踏み込まれ、もう一歩下がると、さらに踏み込まれ。


唇が莉壱の唇で塞がれる。ドアに背中を付け、もうこれ以上は後ろに下がれない。
熱烈歓迎ですね…すっかり莉壱のペースなんですけど。


舌で唇を押し上げられ、入ってきた莉壱の舌が口内を舐め回す。
ぐいぐいとドアに押しつけられながらも、その舌を掴まえて絡めようとした瞬間、

玄関ドアが突然…開いた。

莉壱の唇で押されていたあたしは、腰に廻された腕を支点に大きく後ろに仰け反った。



「あ、ぴーちゃん。こんにちは…」

あたしの目に逆さまに映ったぴーちゃんは驚いて、慌ててドアを閉め……

鈍い音を立ててあたしの脳天を直撃した。


「いっ!!」

莉壱に抱き戻され、あたしは頭を押さえながら肩に凭れかかる。
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