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甘えた
第9章 09
射るような眼差しを向けられたあたしは笑顔を返しはしたもののすぐに目を伏せ車窓へと顔を背けた。
あんなに楽しく過ごしていたのに、もんじゃも楽しみにしてたのに、あたしが涙を見せたせいで莉壱に疑心を抱かせてしまった。
部屋に戻ったらきっと尋問される…
「こっちむいて?」
「ん?」
笑顔の仮面をかぶって顔を向き合わせる。
「どーして泣いたの?」
ほら、早速きた…
「あくびだって言っ──
「うそつき」
静かにあたしの言葉を遮った。
「…………分かんないよ」
莉壱は表情を変えることなくじっとあたしを見つめる。
「ひょっとして、デート楽しくなかった?」
「そんなことないよ。楽しかったよ。とっても…楽しかった」
なぜだろう…楽しいって言ってるのに、笑顔で言ってるのに。言葉の最後で視線を落としたからかな…
涙が零れた。
あんなに楽しく過ごしていたのに、もんじゃも楽しみにしてたのに、あたしが涙を見せたせいで莉壱に疑心を抱かせてしまった。
部屋に戻ったらきっと尋問される…
「こっちむいて?」
「ん?」
笑顔の仮面をかぶって顔を向き合わせる。
「どーして泣いたの?」
ほら、早速きた…
「あくびだって言っ──
「うそつき」
静かにあたしの言葉を遮った。
「…………分かんないよ」
莉壱は表情を変えることなくじっとあたしを見つめる。
「ひょっとして、デート楽しくなかった?」
「そんなことないよ。楽しかったよ。とっても…楽しかった」
なぜだろう…楽しいって言ってるのに、笑顔で言ってるのに。言葉の最後で視線を落としたからかな…
涙が零れた。